対象職種における3要件の具体的解釈について


 こども性暴力防止法(日本版DBS)において、犯罪事実確認(犯歴確認)の対象となる職種(「教員等」や「教育保育等従事者」)を特定するための基準である「支配性・継続性・閉鎖性」の3要件については、ガイドラインで以下の通り具体的に解釈されています。

 

 1. 支配性(しはいせい)


児童等に対して優越的な立場に立つ機会があるかという観点です。


• 解釈: 業務上、児童等と接する中で、指導やコミュニケーションを通じて優越的立場に立つ機会が想定される場合は、支配性があると判断されます。
• 補足: 成人とこどもという関係上、日々顔を合わせたり不定期に会話をしたりするだけでも自然と支配性は生じ得るため、業務の中で児童等と接する機会が継続的にある場合は、原則として支配性があるものとみなされます。

 2. 継続性(けいぞくせい)


児童等と接する機会が日常的、定期的、または反復して行われるかという観点です。

• 解釈: 日常的・定期的な業務はもちろん、不定期であっても反復継続が見込まれる場合は、継続性があると判断されます
• 短期・長期の別: 雇用契約の期間(短期・長期)にかかわらず、一般的に継続して接することが想定される業務(教諭や保育士など)は継続性があるとみなされます。


• 対象外となる例: 年に1回限りのイベント講師や、緊急時に突発的に接する場合など、接触が一時的であるものは継続性がないと判断されます。

 3. 閉鎖性(へいさせい)


第三者の目が届かない状況で児童等と接する機会があるかという観点です。

• 解釈: 他の職員や保護者が同席しないなど、第三者の目に触れない状況で児童等と接する機会が生じ得る場合は、閉鎖性があると判断されます。
• 人数の条件: 従事者1人に対して児童等が複数いる場合であっても、第三者がいなければ閉鎖性に該当します。
• オンラインの扱い: SNSや学習ツール等を通じたオンラインでの接触も、やり取りが生じるものであれば閉鎖性に含まれます(ただし、録画配信などは除きます)。


• 対象外となる例: 災害や急な事故などにより、突発的かつ一時的に閉鎖環境が発生する場合は、閉鎖性がないと判断されます。

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具体的な職種での判断例

職種の一部が対象になり得るケースについて、ガイドラインでは以下のような判断基準を示しています,。
• 事務職員
 通常は事務のみで接触がなくても、保護者との面談中に別室で児童の面倒を見る業務が想定される場合は対象となります。
• バス運転手
  他の職員が同乗せず、運転手と児童だけで送迎を行う場合(特に最後に降ろす児童と一対一になる場合など)は対象となります。
• 調理員
  単なる調理のみではなく、食育指導や給食の片付け等を通じて他の職員がいない環境で児童と接触する場合は対象となります。
• 医師・看護師
  健康診断などの一時的な接触ではなく、診察室等で一対一の個別診察や健康相談を継続的に行う場合は対象となります。
事業者は、これらの解釈に基づき、自組織の従事者が実態として3要件を満たしているかを判断し、犯罪事実確認の対象者を特定する必要があります。